このたび、Parasoft SOAtest/Virtualize の新バージョンと、この 2 製品をつなぐ Web インターフェイスである Parasoft Continuous Testing Platform のアップデートがリリースされました。
コア機能が拡張されたほか、お客様のアプリケーションが世界最高クラスのカスタマー エクスペリエンスを提供していることを検証するのに役立つ新機能も追加されました。詳しくは以下をご覧ください。
Parasoft SOAtest 9.10.8
テスト影響分析による API テスト実行の最適化
多くの組織では、自動化したプロセスにAPI テストを組み込み、CI/CDパイプラインの一部として大量のAPI テストを実行しています。しかし、自動実行している何百・何千というテストの多くは、最近のコードの変更には関連付けられていません。そのため、フィードバック(テスト結果)のノイズを増やし、テスト時間が長引くのはもちろん、テスターの時間を浪費させます。
最近行われたコードの変更の影響を受けるテストを特定できるよう、ParasoftはすでにJUnitおよびSelenium対応製品に搭載しているテスト影響分析テクノロジーを拡張し、Parasoft SOAtestで実行するAPIテストにも対応させました。このテクノロジーにより、アプリケーションのうち、変更のあったコンポーネントだけに集中することが可能になります。テスト影響分析では、API テスト実行時にテストとカバレッジの情報をキャプチャすることで、どのテストでどのコードがカバーされたかを把握できます。Javaのバリナリ(.warファイル)の新しいバージョンを解析することで、変更の検証に必要なテストだけを実行するよう、SOAtestはテストの実行を最適化できます。
結果として、貴重な時間を節約し、CI/CDパイプラインからすばやくフィードバックを受け取ることができます。なによりすばらしいのは、バイナリにさえアクセスできれば、誰でもこのワークフローのメリットを受けられることです。ソースコードにアクセスする必要はありません。
Smart API Test GeneratorがSalesforce Lightningに対応
Parasoft SOAtestのSmart API Test GeneratorがSalesforce Lightningに対応できるようになりました。これは継続的に行われているプラグインへの投資の一部であり、APIテストのシナリオをすばやく構築するのに役立ちます。Smart API Test GeneratorはParasoft Recorder(Chrome 拡張プラグインとして提供)を通じてWebベースのSalesforce Lightning Experienceに対応できるようになりました。
トラフィックプロセッサがAIを使用してSalesforce Lightning Experience固有のトークンやセッション情報を検出するため、ユーザーは簡単にSalesforce Lightning のフロントエンドに成り代わる APIテスト(テストドライバー)を作成し、UIを操作することなくバックエンドコンポーネントの機能を検証できます。
Parasoft Virtualize 9.10.8
CRUDツールの拡張
Parasoft Virtualizeの前回のリリースでは、利用状況に応じて動的にデータを更新するステートフル仮想アセットを作成できるステートフル仮想化ツールが導入されました。このテクノロジーをさらに拡張するため、便利なインタラクティブUIフォームが追加され、次の図のように、ユーザーは直観的な操作で(リクエスト)データとバックエンドのデータソースをリンクできるようになりました。
SOAtest/Virtualize 製品ページへ >仮想サービス応答条件の大文字/小文字の無視
アプリケーション内のトラフィックは予期せず変わる場合があります。トラフィックの記録と仮想アセットの自動生成テクノロジーは、仮想サービスをすばやく構築するのに非常に有効ですが、アプリケーションの挙動がデータを記録したときと異なる場合には厄介な問題が発生する可能性があります。Parasoft Virtualizeはこの課題を解決するためのソリューションを数多く備えています。このたび新たに追加されたのは、リクエスト メッセージのさまざまな部分の大文字/小文字を無視し、応答条件を設定するプロセスを簡略化する機能です。
特に、URL パス、応答条件の検索に使用するレスポンダー ボディ要素、テスト データで使用する大文字/小文字の混在に対応します。いくつかのコマンド ライン引数を設定することで、大文字/小文字を区別しないモードで仮想サーバーを実行できます。この設定によってParasoft Virtualizeの操作性が損なわれることはありませんのでご安心ください。トラフィック作成時に大文字/小文字の違いが問題にならないようにデータをデータリポジトリにインポートするだけです。この機能によって、予期しない動作をするアプリケーションで仮想サービス レスポンスの応答条件を作成するのが非常に簡単になります。
メッセージ プロキシに対するHTTPリスナー ポートの自動割り当て
以前のバージョンで、任意のポートで定義可能な高機能プロキシであるHTTP リスナーが導入されました。これに関して、特にREST APIを使用して動的にプロキシを作成する場合、作成時に利用可能なポートが分からないケースがあるという貴重なご意見をお客様から頂きました。そこで、私たちはHTTP リスナーを拡張し、作成時に自動でポートを割り当てられるようにしました。ユーザーはポートにゼロを指定してプロキシを作成するだけで、利用可能なポートが自動的に割り当てられます。
この機能によって、デプロイメントプロセスで自動的にプロキシを割り当て、必要なトラフィックを転送して記録した後、テストのティアダウンプロセスでプロキシを削除することで簡素化された基盤を作成できます。
デプロイメント設定に関するフィードバック
仮想化はパフォーマンステストに非常に役立ちますが、パフォーマンステストを実施するとき、仮想サーバーの設定が最適かどうかを確認するのが難しい場合があります。Parasoft Virtualize の最新バージョンでは、デプロイメント プロセスにフィードバック メカニズムが追加され、仮想サーバーがパフォーマンス上最適ではない状態に設定されていないかを確認できるようになりました。設定の変更によってパフォーマンスを改善できる可能性がある場合、自動的に詳細情報がレポートされます。さらに、仮想サーバーにカスタム プロパティが設定されている場合、起動時にそれらのプロパティがレポートされます。
Parasoft Continuous Testing Platform 3.1.4
環境変数セットの導入
Parasoft Continuous Testing Platformは、環境ベースのアプローチを採用してテストを実施するのに非常に役立ちます。Continuous Testing Platformでテスト環境を定義したら、環境内でテストケースや仮想サービスをさまざまなコンポーネントに関連付け、CI/CDプロセスの一環として自動的に環境をセットアップできます。テストジョブを定義し、SOAtestでさまざまなAPIテストを実行するよう指定したり、エンドポイントなどの実行パラメーターを設定したりできます。
ジョブワークフローが拡張され、環境変数セットが追加されました。環境変数セットを使用すると、テストジョブ用にSOAtestで構築した特定の環境を定義して、既存の環境変数を上書きできます。また、単に環境変数セットを変更するだけで、同じテストケースを複数の環境で実行できます。詳細については、マニュアルを参照してください。その他の主要な拡張やParasoftの機能テストツールスイートに追加された細かい機能の詳細については、リリースノートを参照してください。
最後に
Seleniumユーザー向けの情報として、Parasoftの機能テストツールスイートに、新製品 Parasoft Selenic が加わったことをお知らせします。Parasoft Selenicは、テストの保守性、安定性、実行時間の長期化など、UIテストのよくある課題に対処し、UIテスターが既存のSeleniumテストプラクティスを最大限に効率化するのに役立ちます。Parasoft Selenicの機能の中でも、Parasoft SOAtestのSmart API Test Generatorのユーザーにとって特に役に立つのは、既存のSeleniumテストからAPIテストシナリオを抽出する機能です。具体的な使い方については、この機能を取り上げる今後のセミナーをチェックしてください。
(この記事は、開発元Parasoft社 Blog 「New 9.10.8 releases of Parasoft SOAtest and Parasoft Virtualize!」2019年10月29日の翻訳記事です。)